Webにおける「いい文章」とは?Webライティングのコツ
1 はじめに
「いい文章」と言うとあなたはどんな文章を思い浮かべますか?情景が頭の中でくっきりと思い浮かぶような文章、理路整然とした文章、思わず感情移入してしまうような文章…いろいろなタイプの文章があると思いますが、Webの世界における「いい文章」というのは先述したような文章とはちょっと趣が異なります。 そして、「いい文章」を書くためのライティングの技術は、とりわけWebマーケティングにおいて欠かせません。
Webマーケティングという言葉を聞くとついついSEO対策、LPO対策、リスティング広告、SNS活用…といった施策が思い浮かびますが、これらの施策の成果はライティングの技術があるかないかで左右されるといっても過言ではありません。
例えばリスティング広告を掲載する場合にも、文字数に制約がある中で、いかにユーザーを引き付けて、クリックしてもらえる文章を作成するか、ライティングの技術が問われます。
また、広告を掲載したり、SEO対策を行ってたくさんの人をランディングページに集客できたとしても、ページ内の文章を読み進めてもらえなければ、Webサイトの目的(商品の購入や資料請求等)まで到達できないでしょう。ユーザーは文章に興味を持てなければ、すぐにWebサイトから出て行ってしまいます。
ライティングの技術がWebマーケティングにおいてかなり大事ということが何となくお分かりいただけたのではないかと思います。 もしかすると「そうは言っても自分には文章を書くセンスがないしなぁ…」なんてお思いかもしれませんが、心配ご無用です。Web向けのライティングにはセンスはそれほど必要ありません。ちょっとしたコツさえつかめば、大丈夫。これからご紹介するライティング技術を身に付ければ、今までより「読まれる文章」を書けるようになれるはずです。
ということで、今回はWeb向けにぜひとも身に付けたいライティング技術についてご紹介したいと思います。
2 Web向けライティングの基本構成
Web向けのライティングを行うにあたって、まず留意しておきたいのは、書籍などの紙媒体とWebサイトなどのWeb媒体では重視されるライティング技術のポイントが違うということです。
書籍等の場合は、文章力が重要ですが、Webサイト等の場合は、きれいな文章というよりもいかにキャッチ―な文章でユーザーを引き付け、読み進めてもらえる文章を書くかということ(コピーライティング力)が重要となります。
なぜWebでは文章力よりコピーライティング力が重要なのでしょうか。その理由はユーザーが文章にたどりつくまでの過程の違いにあります。
紙媒体は多くの場合、そもそも読もうという気持ちが先にあって、(多くの場合購入して)読むという流れでしょう。ですが、Webの場合は、ネットサーフィン中に何となく目にとまったりFacebookで友達が「いいね!」していて目についたりと、不意に文章と出会って読むといういう流れがほとんどだと思います。
本や雑誌のようにお金を出して手にしたものなら、読みだして少々つまらなく感じてもとりあえず最後まで読んでもらえるかもしれませんが、Webにおいてはあんまりおもしろくなさそうと感じた時点ですぐに離脱されてしまいます。
そのため、Web向けのライティングはまずはタイトルでどれだけ多くの人の目を引くか、そしてページに訪れてもらった後にどうやって最後まで読み進めてもらうかという点に力をいれて文章を作成する必要があるのです。
こういったことを踏まえてか、多くのWebサイトやブログでは以下の流れで文章を構成するのが主流となっています。
- トップコピー(タイトル・導入文)
- ボディコピー(本文)
- クロージングコピー(まとめ・CTA)
メールマガジンやセールスレターなどもこの構成にすると、ユーザーの反応率が高くなると言われています。
上記の構成を意識して文章を作成するだけでも変わってくると思いますが、以下ではさらにWebにおいて読んでもらえる文章にするために身に付けておきたいテクニックをいくつかご紹介します。
3 ユーザーを惹きつけるタイトルのつけ方
Web向けのライティングで最重要と言っても過言ではないのが、タイトルです。このタイトルでユーザーは記事を読むかどうか判断するからです。 先述したとおり、Web上ではユーザーが記事を読むきっかけは、たまたま何となく目にとまったからという場合がほとんどです。そのときに「読みたい」「見てみたい」とユーザーに思ってもらえるようなタイトルにする必要があります。
具体的には、ユーザーにとって有益なタイトル(ベネフィット)、ニュース性のあるタイトル(鮮度)、好奇心を刺激するようなタイトル(好奇心)が効果的と言われています。
それぞれの例を以下に記載します。
- ベネフィットの例
食事制限なしで夏までに-3キロ!○○ダイエット
不器用さんでも簡単♪大人かわいいヘアアレンジ5選 - 鮮度の例
2016年夏九州初上陸の○○がオープン!どこよりも早く最新情報をお届け! - 好奇心の例
私の人生を変えた3冊の少年漫画
モテたくない人は絶対に見ないでください
こんな感じで、ベネフィット・鮮度・好奇心という3つのどれかを意識してみてください。また、ターゲットは誰かということを意識することも大事です。
4 本文は読みやすさが肝!
本文は記事で伝えたいことを書く、記事のメイン部分です。ここでは何と言っても質が問われます。ユーザーにとって有益な内容を書く必要があります。
ただし、いくら内容が良くても読みにくくては、読み進めてもらえません。 読みやすい文章にするために以下のポイントを抑えて書いてみてください。
- キャッチーな小見出しを意識して使う
- 必要なことだけをできるだけ少ない文字数で明瞭に書く
- 抽象的な表現や難解な専門用語の羅列を避け、具体的に書く
- 一文の文字数をなるべく短くする等、テンポよく読めるように書く
5 最後の一押し!まとめの書き方
まとめの文章では、記事の内容を要約することでユーザーの頭の中を整理することを助け、記事で伝えたいことを再度念押しします。だらだらと書かずに、本文の内容を箇条書きで記載する等、簡潔に書くようにしましょう。
まとめまで読んでもらえたなら、ユーザーはだいぶあなたの記事に対して信頼感を抱いていることでしょう。オファーも受け入れられやすくなっていると考えられます。
SNSで記事の拡散をしてほしい場合や、メルマガ会員になってほしい等、あなたがユーザーに何らかのアクションを期待するのであれば、まとめの後ろにCTA(コール・トゥ・アクション)を設置しましょう。
多くの場合ページの最後に設置されることが多いCTA(コール・トゥ・アクション)ですが、キャンペーンサイト等では、クロージングコピー部分だけではなく、トップコピーの後ろやボディコピーの後ろなど、ひとブロック終わるごとに設置される場合もあります。
6 まとめ
ここまでWeb向けのライティング技術についてご紹介してきましたが、いかがでしたか?簡単におさらいすると、Web向けのライティングというのは以下のような特徴とポイントがあるということです。
- 紙媒体とは「いい文章」の評価基準が違う
- とにかくユーザーを惹きつけ、飽きさせない文章を書くことが大事
-
身に付けたいテクニック
- ユーザーの「読みたい」を喚起させるタイトルは、「ベネフィット」「鮮度」「好奇心」を意識してつける
- 本文はとにかく読みやすく。「簡潔に」「具体的に」「テンポよく」を意識して書く
- まとめでユーザーの頭の中をすっきりさせ、アクションを促す。最後の最後で離脱されないように簡潔に!
最初から全部完璧に実践することは難しいかもしれませんが、少しずつ試してみてください。Web上にたくさんある記事も構成を意識して読んでみると勉強になると思います。 この記事が少しでもあなたのライティング力アップの助けになれば幸いです。
- 関連サービス
-
Webマーケティング
詳しく見る